• テキストサイズ

no title

第5章 chapter 5




早朝。


「ん…まだ5時半」


玲衣が一足先に起きる。



なぜか家には誰にもいない。



同じベッドにいる俊はまだ寝ている。



「着替えなきゃ…」


玲衣がベッドから降り、自分の服を探す。


「…か」

声が聞こえる。

「俊?起きてるの?」

「…うか」

「寝言か」

「きょうか…」




玲衣にははっきりと聞こえた











『きょうか』











なぜ俊が京香の名前を呼ぶのか



昨日の涙も意味も



わからなかった。









だが、水輝から聞いた話を思い出すと

全てわかってしまった。



「…きょうか…れい…」


自分の名前を聞き胸が痛む。


「やめて、俊…」


「れい、きょうか…好きだよ」


「!!!」


玲衣は泣きだしてしまった。





俊を起こさないように、静かに。






/ 32ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp