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【HQ】バンパネラカンタービレ【R18】

第42章 あなたと最後の口付けを。


何だか頭が混乱する。
私は悩みながら荷物をとりに温室に行く。
「お、花嫁さん、おかえりかい?」
石和部長が温室の中で本を読んでいる。
「暗くないですか?」
明かりはあるものの微々たる裸電球だ。

「ん。大丈夫さ。それより今日はどうした?浮かない顔だね!」
部長の言葉に頷く。
石和さんの隣に座りながら事の次第を話す。

「一一へぇ、君の占有権、か」
部長がフフッと笑う。
「笑い事じゃないです!」
私が云うと、部室は頷いて応えた。

「ね、じゃあさ、ちょっと気晴らしに肝試しをしないか?」
部長が云う。
「肝試し?」
「うん」
「どこでです?」
「学校で!」
だ、大丈夫なの、それ?

「大丈夫大丈夫。任せといて、夜警には云っとく」
夜警?い、云っとく?
「じゃあそうだな。一度帰って、そうだな、10時に来れる?」
私が頷くと石和さんは笑う。
「じゃ、またあとで!」
追いたてられるように私は学校を出た。
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