第1章 エピローグ
ある日、ある時、ある少女が言いました。
「夢ってなぁ~に?」
人々は口々に答えました。
「願っているもの」
「望んで、欲しがるもの」
「希望」
「いつか叶うもの」
「光」
けれど、
どの答えも少女が望んでいる答えではありません。
すると、ある少年が言いました。
「僕達が生きていくための意味だよ。」
イキテイクタメノイミ...
「どういうこと?」
少女は尋ねます。
「僕達はいつも生きている意味を探している。
けどね、簡単には見つからないんだ。
だから、夢を持つんだ。
夢を実現するために生きるんだ。
夢を生きている意味にするんだよ。」
少女は納得しました。
そして少し考えた後、言いました。
「それなら、夢がない私は生きている意味がないのね...」
夢がない=生きている意味がない
ユメガナイ=イキテイルイミガナイ
イキテイルイミガ、ワタシニハナイ
ワタシハ、イキテイテモイミガナイ
ソレナラ、
イキテイルイミガナイナラ、
「私は死ぬだけよ...」
小さな小さな少女。
夢がない哀れで可哀相な少女。
少女は死の間際、思いました。
『生まれ変わった時は、夢が欲しい。』と...