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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第4章 ごめんね



「は?ゴールデンウィークは実家に帰りたい?」


ゴールデンウィークを直前に控えたとある日。

放課後の練習前に私が征十郎に言うと、彼にしては珍しく眉間に皺を寄せて聞き返してくる。


「ええ。特に遠征があるわけでもないでしょう?私がいなくとも練習は回るし、いいじゃない」

「いいわけないだろう。この間も資格の講座に行くと言って一日抜けていたじゃないか」

「それは征十郎も監督も許可を出してくれたでしょう?だから今回も…」

「まず理由を言え。話はそれからだ」


理由を言ったところで彼が納得するかどうかはわからないが、私はこのままでは実家へ帰ることはできないため、仕方なく口を開く。


「誠凛の偵察に行きたいのよ。この間の海常との練習試合も勝ったらしいじゃない?テツ君もだけど、例の新しい相棒が気になるの。別に行って損ではないでしょう?ついでに関東に残ってる『キセキの世代』の様子も見てくるわ」

「それで僕が許可するとでも思ったのか。第一、お前はバスケ界で顔が割れているんだ。もしバレでもしたらどうするつもりだ」

「私、最近かくれんぼは得意なのよ?」

「そういう問題ではない」


無表情ではあるが、怒ったように言う征十郎。

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