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青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第13章 歯痒い…



だが、心配を掛けたくなくて、すぐにお得意の作り笑顔を張り付ける。


「何でもないわ…大丈、夫……よ…っ」

「「?」」


大丈夫、と自分に言い聞かせるように言っていたつもりだったが、今まで我慢していた涙がボロボロと急に溢れだした。


「えぇぇええ?!真ちゃん、何泣かせてんの?!」

「お、俺なのか!?」


勿論、急に目の前で大号泣された二人は、慌てふためく。


「真ちゃん…私っ…もう、どうしたらいいのか…わからないわっ」


このWCが征十郎を元に戻す最後のチャンスだった。

そのために、コソコソと影で動いていたのに、こんな形で終わるなんて…。

私はただ、もう一度、あの頃の征十郎に会いたいだけなのに。


「…赤司を怒らせたのか。だが…」


泣き続ける私に、真ちゃんは静かに告げた。


「それならば、尚更早く赤司の元へ戻るべきだ」

「……っ」


真ちゃんの言葉に、私は唇を噛み、下に俯いた。


「そう、ね…ええ、そうするわ…。急に泣いたりして、ごめんなさい…」

「ああ」

「私、行くわね。…明日の試合、頑張って?」


それだけ言い残すと、私は真ちゃんと高尾君に背を向けて元来た道をトボトボと歩き始めた。

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