• テキストサイズ

青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第10章 どんな顔をするのかな





その日の練習は普段通り。

…だった。

途中までは。


「まさか俺がテーピングする日が来るなんて思わなかったよ」

「長年バスケをしていれば、ガタがきてもおかしくないんです」


現在、私はコタちゃんの指と肘のテーピング中。

コタちゃんは今までテーピングをしたことはないし、この先もすることはないと思っていた、と言うが、あれだけのドリブルスキルがあるのだから、今までしてこなかった方が驚きだ。


「コタちゃんのドリブルは指と手首に負担が掛かりやすいんです。それを庇おうとすれば今みたいに肘も痛めます」

「痛くはないんだけどなー」

「今は痛くなくとも、蓄積される前に対処しないと意味がありません」


能天気に言うコタちゃんを諌めるように言えば、コタちゃんは大人しく私に右腕を預けてくれる。


「はい、できましたよ…って、あら?」

「どーしたの?」


コタちゃんのテーピングを終え、使っていたホワイトテープとキネシオロジーテープ(通称、ホワイトとキネ)の残りが少なくなっていることに気づく。


「(確か、これがラスイチだった気が…えぇ、嘘ぉ…)」


「あ、コタちゃんは練習に戻っても大丈夫です。練習後はアイシングするんで、また私のとこに来てくださいね?」

「オッケー」


コタちゃんがコートへ戻ったのと同時に、私はマネージャー道具の中にあるテーピングの在庫を確認する。

が、ホワイトやキネどころか、他のテープの在庫も危うい。

/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp