• テキストサイズ

青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第10章 どんな顔をするのかな




「何か…思ったより元気そうで安心した」


束の間の観光を終え、私の家帰り、一緒に夕食を取っていると、修ちゃんはそんなことを言いだす。


「今日は久々に修ちゃんに会えたからよ…」


いつもなら、こんなに笑うことはできない。

久しぶり、ということもあるが、今日笑っていられたのは、修ちゃんがいたから。


「そっか…。赤司は、相変わらずか?」


修ちゃんの問いかけに、私はコクリと頷いた。


「本当は、前の征十郎に戻って欲しいってずっと思ってるの。でも…そんなこと思う権利、私にはないから…」


私が寂しそうに微笑んで見せれば、修ちゃんは難しそうな表情を見せた。


「そう思うくらい、いんじゃねーの?」

「え?」


食べる手を止めて、修ちゃんは私を真っ直ぐ見て言った。


「華澄の話を聞くたびに考えてた。華澄はあいつらが変わったのは自分のせいだ、って思ってっけど、誰がそんなこと言った?確かに華澄が怪我したことがキッカケだったかもしれねぇ。でも、華澄だけが原因じゃねーだろ」

「で、でも…やっぱり悪いのは私で…」

「だーかーらー!誰も、んなこと言ってねーだろ」

「痛っ」


俯く私に修ちゃんは、お決まりのデコピンをかます。


「そもそも華澄は赤司を元に戻すために着いてったんじゃねーのか?『もう逃げない』とか言ってた割には、何もしてねーじゃねーか」

「……」


修ちゃんの言う通りだ。

/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp