• テキストサイズ

青春あやまち論2【黒子のバスケ】

第8章 我が儘か



「本当にありがとうございます。素敵なお土産を頂いたことですので、皆さんがメニューを多少サボったことは征十郎には黙っておきますね?」

「「「?!」」」


私が気づかないとでも思っていたのだろうか。

きちんとメニューをこなしていれば、どんな風になって帰ってくるのかくらいの予想はできる。

が、目の前の三人は、その予想に達していない。


「やっぱカスミンには敵わないねー。お土産買って来ておいて良かったぁ」


コタちゃんが安堵の息をつきながら、その場にしゃがみ込んだのを見て、私は小さく笑った。

約束通り、征十郎にはこのことを黙っておくことにして、家に帰った私は、お土産を広げる。


「レオ姉に貰ったオルゴール…綺麗…」


綺麗なガラス工芸の施された、オルゴール。

ネジを回せば、耳をくすぐるような心地よく、綺麗な音色。


「永ちゃんのベーコンは…明日のお弁当に使うとしようかしら」


今すぐベーコンのみで食べるのも気が進まず、それを冷蔵庫へしまう。


「永ちゃんなりに心配してくれたのよね…」


ベーコンを買う永ちゃんの姿を想像して、少し口を緩めた。

そして残るは、コタちゃんのチーズケーキ。


「ワンホールを一人では無理だから…」

少しだけ切り分けて、残りを再び冷蔵庫へしまう。

/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp