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夢と魔法と冒険と

第4章 今剣


「あねうえさま、どうしてあのさんたさんはきみょうなぷれぜんとばかりよういしていたのですか?」

「あのサンタさんはハロウィンタウンのサンタさんだからだよ」

「はろうぃんたうん?」

「そう、一年中ハロウィンのための準備をしている街なんだよ。そう言えばあのお話の映画は観てなかったね。帰ったらみんなで観ようか」

「はい!たのしみです」

甘い蜂蜜の香りに包まれたポップコーンのワゴンの前で順番待ちをしながら、二人はオバケ屋敷の感想を言いあっていた。と、話の区切りがついたところで今剣が大きく息を吸う。

「どうしたの、つーくん?」

「おいしいにおいをたべてました」

「フフッ、そっか。でも美味しい匂いばっかり食べてたらポップコーン食べられなくなっちゃうよ?」

「だいじょぶですよ。ぽっぷこーんはべつばらです」

至極真面目な顔をして今剣が言うので、審神者は思わず吹き出した。会話が聞こえていたのであろう、ポップコーンを売るキャストも微笑ましげに笑っている。二人の順番が回ってきて、たくさん食べてねと、声をかけられた。その声に応えるように手を振って、ハニーポットの形をしたポップコーンバケットを首から下げると、今剣は審神者と手を繋いで歩き出した。
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