第5章 放課後の屋上【※】
昼食をとった後の午後の授業は睡魔との戦いであった。
こくりこくりとし始めると征十郎にシャーペンの後ろがわでほっぺをぷにっとされ起きる。それを何回か繰り返した。
睡魔と戦かっていた為ほぼ授業の内容は頭に入らずあっという間に放課後を迎えた。
「梓、だいぶ眠そうにしていたね。俺は梓が寝てその寝顔を俺だけが見つめていてもよかったのだけどさすがに復帰初日で居眠りはまずいかな、と思って。俺も泣く泣く君を起こしていたんだよ?」
さらっと恥ずかしいことを言っていることに彼は気づいていないのだろうか。私はそう思ったがもしかしたら気づいていてからかっているのかもしれないと思いその言葉に対しては何も突っ込まなかった。
「俺は今から部活に行くけど梓はもう帰るのかい?」
そう聞かれたがまだ時間は16時前。学校のことをもう少し知りたいとおもった私は
「少し学校探索してから帰るよ。」
と答えた。
そうかと征十郎は言うとうちの学校広いから迷子になるなよ?と笑い、また明日、と手を振り教室を出て行った。