第12章 暴走

「探したぞ」


『何の用？』


あ、芹生先生だーと周りに居る人の会話が聞こえる
滅多に姿を現さないから珍しいのであろう


「来るんだ」


『嫌。今忙しいねん』


ギンッと鋭く睨んでくるその眼光から目線を外さずにはいられない


「潜入時名前～！どう？見つかったー？」


蜜柑・・・・！！
来んといて・・来たらあかん！！


「こんにちは。お買い物かな？」


『ちょ・・・っ』


ペルソナが蜜柑へと挨拶をし、喋りかけている
その異様な光景にあたしはただ聞いておくことしかできない


「はい！今、棗の誕生日プレゼント合戦してんねん！
潜入時名前に何か用事ですかー？」


「・・・・、ああ」


「後からじゃダメなんですか？今みんなで勝負してるんですー」


『み、みかん！ごめん！
芹生先生とは前から約束してたから・・あたしが勘違いして日にち間違えとってん』


コイツがあたしを呼びに来るということは、初校長からの指示があったから


時間を遅らせばどうなるかわからない


蜜柑が来てしまったいま、素直について行くことが得策


「そーなん残念やなー・・」


『ごめんごめん！！みんなでしといて！！
すぐ戻るから！！』


歩いていくペルソナを追いかけるようにしてついていく



そして、これから起こる事件の幕開けになる事なんてこの時は想像もしていなかった



















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