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【刀剣乱舞】刀剣英雄

第9章 Battle9 VRMMOだからこそ、伝わる温度差


これだけ対応すれば、何も考えてないことに定評のある僕でも、ちょっときついぞ。
――いや、ちょっとどころじゃない、かなりきつい。
正直、彼らの対応をするだけで精神がすり減った。
なんか、上手い具合に休憩を挟めないかな?

そう思って、僕は時計を見る。
すると、時刻は11時前になってた。
おぉ、お昼ご飯時!

「まぁ、ちょっとお昼ご飯食べようよ。その間、僕は弟に事情を聞いてくるから」
「あぁ、そうだね。どうやって元の世界に帰ればいいんだい?」
「んーとね、メニューを出して、そこから扉のアイコンを押せばいいよ」

メニューっていうのは、VRMMO専用の腕時計みたいなもの。
それに、フレンドリストだったり、ギルド一覧だったり、ゲームの色々なメニューバーが表示されてるんだ。
パーティーを組むのも、この腕時計モドキから行うよ。

ってなわけで、僕らはタイミングよくログアウト。
僕は、自分の部屋で電話をしてくる、と言って速攻逃げた。
疲れちゃったし、飲み物なんかも持参してね。

それで、僕は駄目元で弟に電話をかける。
すると、数コールで繋がった。
予想外だ……。
繋がらない前提で電話をかけたのに。
本当は、繋がらないってわかった後に、一眠りする予定だった。

「姉ちゃんが電話をかけてくるなんて、珍しいね。どうかした?」
「どうかした? じゃないって。僕も、色々本当の事情聞かされて困ってるんだよ」
「――というと?」
「僕が刀剣だー、とか、君が本当の審神者だーとか」
「ちょ、ちょっと待って。それ、どうやって知った!?」

凄く焦ったような弟の反応に、唖然とする。

「へ……? 刀剣が知らせてくれたけど……」

チクリみたいになるし、あえて詳しい名前だけは教えないようにしよう。
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