第2章 始まり
菅「だいちー!!」
澤「ん?どうした、スガ」
菅「いやーさー、さっきの数学の問3のとこ、よく分かんなくてさ教えてくんね?」
澤「んー、それがさ、俺もよくわかんなかったんだよ」
菅「まじでか!他に分かりそーなのはー、、、あっ!
あかりーッ!」
この時が、俺とお前の物語の歯車が動き始めた瞬間だと思う。
スガの席の斜め後ろ。
突っ伏すようにして寝ていた彼女はのそっと起きて不機嫌そうな顔でスガを見た。
「睡眠の邪魔をするなスガ。」
菅「悪い悪い!数学教えてよ!」
その一連の様子を見ていた俺は少し戸惑った。
だって彼女は
朱茶色の髪に、着崩した制服、決していいとは言えない言葉遣い。
勉強ができるようには、到底見えなかった。