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【刀剣乱舞】 顧恋抄 【短編集/R18含】

第4章 月に酔う 【鶴丸国永/R18】



「ぁ―――ッは…ん」

甘い喘ぎ声が、艶やかな唇から零れ落ちる。
限界まで堪えに堪えた美桜の声は、更に強く鶴丸の情欲を煽る。

「良い子だ……そう、何も堪えることなど、抗うことなど必要ない。もっと、主の総てを俺に見せてくれないか」
「ッは―――ぁい…やぁ…ん」

びくんと、美桜の身躯が大きく仰け反った。
鶴丸の指が、茂みの奥にある愛らしい彼女の花芯を軽く弾いたからだった。
月の微かな光に照らされて煌きながら、花弁の奥から次から次へと溢れ出てくる蜜。
その中で二本の指を複雑に動かし絡みとりながら、鶴丸は花弁に埋もれた自分の指を引き抜いた。
「はぁ…ん」と切ない声が躊躇いがちに漏れ、請うように揺れる黒曜石の瞳に己を映しながら、鶴丸は蜜に塗れたその長い指を舌でちろりと舐め上げた。

「―――ッ、い…やぁ」

自分の中から溢れ出たそれを、目の前で鶴丸が口にする様を見るのは、羞恥心を持つなというのが無理な話だ。
それなのに不思議と美桜は目を離せずに、鶴丸を見つめ続けた。

「ん?なんだ、主……まだ足らなかったか?」
「なっ……」

にやりと笑みを浮かべる鶴丸の指がすっと動き、美桜の唇を解すように開かせる。徐々に挿し込まれる指が口内で蠢くと、下腹部がきゅっと締まる感覚が身体を走った。
恥らいに染まった頬以上に、疼き上がる熱に火照ったその肢体を撫でながら、鶴丸は美桜に穏やかに問いかける。

「なぁ……主。主は俺に、何を望む?」

意地悪な質問を投げかけながらも、鶴丸の瞳は何処か切なさが滲んでいるようで儚く見えて。
柔らかい笑みをそっと浮かべながら、美桜は両の手を伸ばし彼の頬を包み込む。



「……そんなの、決まっているじゃない」









空に浮かぶ白い月が、
欠けては満たされ潤みながら揺れて輝く。
甘い蜜を湛えながら、時を重ねて想いを添えて。





繰り返し求めて 永遠に愛して―――――





END

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