第12章 夢から覚めたシンデレラ
時計の針は丁度試合開始の時間。
私の手にはノートとペンをつかんでいた。
場所はもちろん見やすい場所、マネさんも見える
ピーー!!
「「よろしくおねがいしますっ!!」」
体育館内に響き渡る声、試合が始まる。
「あ。赤司君スタートからいる。」
独り言のようにポツっと口にした。
いっせいにスタートする試合
あ!っと思い出しメモを取り始める、マネの仕事も見ていなきゃ
「えぇ~と・・こうして。あれ?なんだっけ?」
やばいっと思い始めた自分。書くスピードが遅い。
「こんなんじゃメモにならないよ~!!!」
書きなおそう!っと思い左手は消しゴムへと手を伸ばした。
「アレ?どこどこ~??消しゴム!!」
あるあるなことだけど早くしないと書けない。
「すみません・・消しゴム落としましたよ?」
「え?」
上から声をかけられた。か細い弱い男の声
見上げた先には見覚えのある顔だった。
「あ・・・・!」