第9章 病院
苗字side
VORPALSWORDS対Jabberwockの試合結果はあたし達の勝ち。で終了しインタビュー等を済ませ、やってきたのは敦のための病院である
が、目の前には白衣と髪をひらひらさせながらにこにこと笑っている雪さんが立っていた
「みんなお疲れ様ー!!活躍してた所見てたのよー!!」
「お母さん…お仕事は」
「ちょっと抜けちゃった♡」
「えっ」
「大丈夫今暇な時間帯だし、それに紫原君がここ来ると思って待ってたのよー」
「は、はあ…」
相変わらずテンションが女子高生みたいな人だと思いながら敦の背中を押し、「ほら、レントゲンとか撮ってきな」と言うと、彼は「言われなくてもわかってるしー」と言いながら雪さんへと着いていった
彼を見送ってから待合室に行く話になったらしくとりあえずと待合室に行くと彼らは飲み物を買いに行ってしまい、さつきとテツヤと征十郎、そしてあたしだけがベンチに座っていた
「そう言えば、名前さんに聞きたかったことがあるんですけど」
「んー?」
「昨日、六本木に行った後カントクと部屋に入って、叫んだじゃないですか」
「ああ…あったね」
「あれ、何で叫んだんですか?」
「んーと、ちょっとテツヤには悪い話なんだけどさ…前にさつきから写真もらった日にテツヤからミサンガもらったじゃん。あれを無くしちゃったんだよね…」
「それって、名前ちゃんが消えた日の事?」
「あー、うん。そうだね」
そう言ってその場の雰囲気に合わせて笑うと征十郎が少し良い顔をしておらず、見なかったことにした
聞いてきたテツヤに「聞きたかったことって、それだけ?」と聞くと「はい。もう大丈夫です」と返してきた
すると丁度そこに飲み物を買いに行っていた彼らが戻ってきて、高尾があたしの頭にそっとおしるこを置いた