第7章 「天帝の眼」と「魔王の眼」と「本気」

［（雰囲気の変化とは別に気になるのはさっきのパスカット…オレの予備動作のないパスにわずかなクセがあってそれを読まれたか？
いやそれはない、あれはそんな安物じゃねぇ、だとしたらまさか…どちらにせよもう１度試す必要があるな）］



そう考えたナッシュは動いた。その速さに洛山で見ている葉山・実渕・根武谷は「なっ…バックチェンジ！？」と声をあげた

だが実渕は「速いっ…」と言ってから「しかも…予備動作なしでパスを意識してたらひとたまりもないわ！！…けど、今の征ちゃんにはイミないけどね♡」と笑った

赤司は反応し、それにナッシュは動きを止めフェイダウェイをシュートを撃った。が、赤司は彼のボールを跳ぶ前にカットした



［チッ…（今ので確信したぜ、やはり持ってやがるな。あの眼を…！コイツには未来が視えている…！）］


「うわぁあまた止めたぁー！！いつの間に！？」


「これが赤司の天帝の眼！！」


「やっぱり…！あれはもう１人の赤司だ！」


「マジかよヤベー！！」



それに気づいたのはベンチや洛山だけではなく伊月達誠凛も気づいてるようで驚きで声をあげた

ボールをドリブルしながら赤司は12番を前に［どけ］と言った。それに12番は素直に退くことは当たり前にせず、赤司はそれに［これは命令だ。そして覚えておけ、僕の命令は絶対だ］とアンクルブレイクを決めて彼を抜いた




［（なんだそりゃ！？こいつ…バカみてーにあっさりアンクルブレイクキメやがった！！）］



ヘルプについた７番を前に赤司は火神にパスを出し、受け取った火神はダンクを決めようとした

だがしかし、彼のボールをシルバーは弾き飛ばした




「がっ！？」


「＿！」


「うわぁシルバーのブロック！？おしいー！！」


「速攻失敗ー！！」


「落ち着け！仕切り直してもう１本！」



赤司はシルバーの事を睨んでおり、ふと動いた人影をそのまま見つめると緑間にダブルチームがついた

それには誰もが3Pを警戒していることが理解できた。だがそれに相田は不安そうな顔をしていた