白い小悪魔は誰のもの?~secondseason~
第10章 ★苦手なヒト★
『ハアッ、ハアッ....』
走りに走って、学校からかなり離れた所でようやく止まり、息を整える
どうもあのヒトは苦手だわ....
中学時代、照栄中との試合で...
紫原『あぁ~もう!!!あの相手の木吉ってやつ超うざいんだけど!!!』
『あ、敦?どうしたの?』
紫原『白ちん聞いてよ~…』
敦が言うには、向こうの相手の木吉って人に試合中に勘に触る事を言われたらしい
敦は子供っぽいとこあるから、そういうのにすぐ反応しちゃうんだよね
当時の私はキセキに対して、過保護と言うかまぁ、そんな感じだったから敦の怒りをどうにか晴らしてやりたかった
『ねぇ、征十郎....』
赤司『ん?なんだい?』
『お願いがあるの....いい?』
赤司『君の為なら何だって聞くよ』
『実はね....』
観客『おい何だよあの交代してきた白髪の選手!動き早すぎだろ!!』
観客『身長そんなにでかくないのにダンク決めやがる!!それにブロックのジャンプも高すぎだろ!』
紫原『すごーい、白ちんユニ似合ってる』
『ありがとう♪』
黄瀬『ポニーテール似合ってるっすよ♪』
『流石に下ろしたままは邪魔だからね』
木吉さんの伏線に引っ掛かって小さなミスをおかす敦をカバーして点を決めさせてあげること、それが私の考え
ついでに敦をミスらせてくれた彼には直々に鉄槌を下したかったからね
木吉『とめる!!』
『邪魔、どいて!!』
木吉『うぉっ!?』
ガンッ!!
青峰『またダンクかよ、よく飛ぶな』
『だってダンク楽しいし♪』
敦の為でもあったけど、何より久しぶりに全力でバスケが出来る事が嬉しくて、私は次々と点を決めていた。決めれば、周りは誉めてくれるし気持ちよかったか。観客達だって気づいていなかったから、自分が男子バスケの試合に出ていることを忘れかけていた
そんな時、何度目かのシュートを終えた私の元に彼は来た。
木吉『なぁ...』
『はい?』
木吉『君....女子だよな?』
『....』
紫原『白ちん、行くよ?』
『あ..うん.....』