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Hの練習しよっか

第5章 優しい笑顔




フェイムのライブが始まり、私たちは1番前でノリノリで楽しんでいた。

ライブ中、何度も龍樹さんと目が合い、その度笑いかけてくれる。

胸のドキドキが止まらなかった、、。

他の人も見ようと思うんだけど、私の目には龍樹さんしか入ってこなかった。




『いやー、かっこよかったねぇ!!』

『まじで最高』

フェイムの番が終わり、3人で余韻に浸っていると、見たことのある顔が目に映った。


『日向さん、、?』

私が1人でボソッと口にすると、詩穂と葵も私の視線の方へと顔を向ける。

『え!なんでいるんだろうね?』

私の思っていることを代弁してくれるように、葵が言った。


『私ちょっと行ってくる!』


今日くるなんて言ってなかったよね??

っていっても、そんな仲いいわけでもないのに、馴れ馴れしく話しかけていいのかな。


私が話しかけようと日向さんに近づくと、私の存在に気づいた日向さんは、花の咲いたような笑顔になった。


『おぉおお!菜穂〜!どうしたの!!』

そういい、私の頭を優しく撫ぜる。

うっ、、この手はなんだ、、。ドキッとしちゃったし、、。


『フェイムのライブ見に来たんです!、、日向さんは?』

『俺は、今度のライブの話でちょっとね!菜穂1人?』

『いや、葵と詩穂も一緒です!』

そういい、私は2人のいる方へ指をさした。

私たちの視線に気づいた2人は、日向さんにペコっと頭を下げた。

それに答えて日向さんも笑顔で手を振る。


『黒髮マッシュとはどうなんさ』

日向さんは、耳元でコソッと聞いてきた。

『ひゃっ!』

『え?』

『あ、あの、、すみません、、』

日向さんは、私が謝ると、その瞬間口角を上げ、意地の悪そうな顔へと変わった。

『耳弱いんだね』

そのセリフもまた耳元で言われて、私は咄嗟に手で耳を塞いでしまった。

私、本当に耳とか首とか弱いんだよね、、。

なのに、こんな低い声で囁かれるとか無理すぎる!!

なんかくすぐったいというか、、。


私の反応をみて完璧ドエスな顔になった日向さんは、打ち合わせがあるから、と、裏の方へと行ってしまった。


次から次へとなんなのよぉお、、。

心臓何個あっても足りないよ。

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