• テキストサイズ

Dye D?〈番外編 横山〉

第8章 孤独




 地下にワイン室を作った

女は、大倉にワインの保存方法と料理に合うモノを

丁寧に教えていった


何故か、他の奴には教えなかった


女は適材適所のヤツをちゃんと選んでると思った




大倉「なるほど、室温が大切なんですね」



「まぁ、ここなら安心だと思うけど....」



大倉「俺には感じませんが、肌寒いですよね」


大倉は、女が少し寒そうに

肌を摩ってるのを見て言った



「私なら大丈夫、ワインにはこのぐらいがいいから

空気の様子で覚えておいてね

ワインは生き物だから」



大倉「わかりました、気を付けておきます」




二人は楽しそうだった

俺は離れた入口で静かに見ていた



一本一本を丁寧に教えられてる大倉を見ていた

胸のイライラを感じながら



あるワインを手に取ると大倉は俺の方に歩いて来た

俺はそれを静かに見つめた



大倉「横山君、どうしたの?」



横山「いや、何もない.....」



大倉は不思議そうな顔をしていたが


大倉「今回作った料理に合うんだって」


横山「そうなんか.....」


俺はワインを見つめて言った


大倉「色んな知識が入ってくるのは

本当に面白いね」


横山「おん、そうやな

俺らが食べるわけないのにな」



大倉「横山君には、何か考えがあるんでしょう?」


俺は不思議そうに、大倉を見た

大倉はその俺の顔に答えるように


大倉「今、俺たちがしてるのは

未来に繋がってるだよね?」


俺は、その言葉に笑いながら


横山「そうやったらええな」


「願えは叶う、後は努力しだい....」


いつの間にか来たのか俺らの背後から

女が言いた

俺は冷たく言った



横山「叶えばええけどな....」


それは俺の本音だった

/ 78ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp