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奇跡 【ケロロ軍曹】

第6章 遠き想い出




夕暮れの中…

それを見つめながら、遠い日々を思い返して言い出した…


恵土「私も…

あぁいう風に、笑っていたんだ…


バカみたいなことをやって…

笑いまくってた…」


俯きながら微笑み、言葉が紡ぎだされた…


8年前…


当時、5歳だった恵土は…

既に村の誰よりも強く、学業も卒業していた…


文武両道だったため、遊ぶことを許されていたのだが…


その人は、誰もいなかったため

手伝いばかりしていた…


そうして

同じような人達も次々に出てきて…


一緒に遊んだりしていた…


バカげたことをして


それで、笑っているのを見ると…

なぜか、こっちまで楽しくなって笑っていた…


本当に、笑顔が大好きだった…

その幸せを感じている時の
温かな雰囲気が、とても大好きだった…


だから…

それを護りたいと思っていた…


そのために、強くなっていた…


だが…村の子の皆は…

どこかしら、避けていた…


「あいつ、無駄に強いもんな」

「しーっ。聞こえるっての」

「本当は化け物だったりして」

「ありうるな、こんな狼男だったり?」

『あっはっはっ!やめろよバカ!^^』

わいわいと騒がしく、笑いたてる男子たち…


「知ってる?
あの子の祖父母、あの子の父親を庇って死んだんだって」

「庇うこと自体、やったらいけないことなのに」

「そんな為に力があるんじゃないって教わったはずなのに」

「自分を護るために、力を教わっているのに…」

『ねえー』

そういう女子たち…



たとえ、どれほど助けようとも

何も、返って来ることなどなかった…


それでも、大事にし続けてきた…



人を大事に想う心を、捨てられなかった…


今の自分があるのも

父上が生きていられたのも、その祖父母のおかげだから…



でも、私の村では

庇い合いが禁忌とされていた…


それによって、犠牲者が多くなるという事から…


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