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奇跡 【ケロロ軍曹】

第11章 襲来




冬樹「飛龍の村って…一体?」

恵土「その名の理由は、ある一つの伝承からついた。


1650年、掘り出された所から光が立ち上り…

その姿が、竜のように見えた…


それを見つけることができたのも

それに触って、日本刀を作ることができたのは

初代の飛龍…飛龍 光信(ひりゅう みつのぶ)だけだった」

冬樹「それが…

その日本刀を作った人?」


恵土「そう。


鍔(つば)に近い方の
刃の部分にだけ、細長い龍模様が描かれているのは

それをモチーフにしたのだと言われている。


その日本刀でさえ、実際に目視して

触ることができる人が存在したのは


720年もの長い間、私を含めて3人だけだった…


ま、早苗もみることは出来ていたが…

もう、見えなくなったようだし
触れることさえも元々できなかったみたいだし」

冬樹「へえ…

ってあれ?そんなに時間たってないよ?


だって、今は2015年で

恵土ちゃんが村からでたのは2010年で…」

恵土「実はさ…


初代は、もっと皆が少しでも修業できて

精進しやすくなるように、ここの倍に時間が流れるように願ったんだ…


その結果、村と

外界=こことの時間の差は倍になった…


こっちで3年過ごせば、あっちでは6年経っている。

身体もまた、歳をとっていくんだ…」


冬樹「へえ…

だから、1682年に外交を絶ったんだ…」

恵土「そう。1650年から32年

でも、こっちからしたら64年も経った後だった…


それから、こっちへ干渉できないようにしたのが

その初代から、360年
外からしたら、180年が経った頃…


12代当主、飛龍 末永(ひりゅう すえなが)が
外界との干渉を、完全に絶ったんだ…

村人じゃなければ
入ることも出ることもできないようにさ」


冬樹「それって、何で?」

恵土「勝手に入られたりして

取り上げられたら、危険だと判断したからだ」


冬樹「なるほど…」

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