第1章 Wonderland・・・?
「ちょっと!ちょっと!お嬢さん、起きな!風邪ひくぜ?」
「ん?んんー!・・・あれ?ここどこ?」
アイリスが目を覚ますと、そこは草原だった。
そして目の前には見慣れない影が・・・。
「お嬢さん、大丈夫かい?」
「ネコ・・・。ネコさんがしゃべってる・・・え?あれ?・・・え?!」
「そりゃ喋るさ、俺は長靴を履いた猫だからな。」
「ながぐつをはいたネコ?・・・ほんもの?」
「当たり前だろっ。」
なんとアイリスの目の前にいたのは、
アイリスが特に好きな絵本の1つ、
『長靴を履いた猫』だったのだ。
「うわぁ!!すごい!ほんものだ!!」
「本物だって・・・。
っていうか、お嬢さん、アイリスであってるかい?」
「え?うん、そうだけど・・・?」
「あぁ!よかった!辿り着けたんだな!!
アイリス、ようこそ『Wonderland』へ!!」
「わんだー・・・?」
「Wonderland、おとぎの国ってことだ。
改めて自己紹介するぞ。
俺はここの管理人 兼 案内人の長靴を履いた猫だ。
この国は少し入り組んでいて、おかしな住人ばかりだが、アイリスの
ために作られた国なんだ。」
「アイリスのために?」
「そうだ。
絵本が大好きなアイリスのために作られた、絵本の世界なんだ。」
「えほんのせかい!!」
「だから満足するまで巡ってみればいい。」
「うれしい!!はやくいきたい!!
ネコさん!おねがいします!!」
「お、おう/// じゃあ行くか。」―――。