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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第8章 誰の顔も浮かんでこないわ



わ、忘れてたー…。


「毎年、マネージャーは部員に作ってきてんだよ。強制じゃねーが、お前のことだから忘れてんだろと思ってわざわざ教えに来てやったんだよ。感謝しろ」


明後日でしょ?

材料とか何も買ってないし、そもそも買いに行く暇も作る暇もない。


「虹村主将、赤司副主将。今日と明日、部活を休んでもよろしいですか?」

「一応理由を聞こう」

「チョコの準備を…」

「却下だ」


修ちゃんに即答で却下された。

珍しく、『虹村主将』とまで呼んだのに。


「華澄、無理することはないさ。主将も強制ではないと言っているんだし」

「そういうわけにはいかないでしょ…」


これまでマネージャーは皆バレンタインには部員に渡している、と聞いて渡さないわけにはいかない。

さらに私は運のいいことに一軍専属だし、一軍だけでいいはずだ。

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