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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第16章 やめときな



…にしても久しぶりにあんな怒ったなー…。

なんて思いながらも、内心はそこまで怒っていなかったりする。

あの時は普段と同じように言ったところであっくんは決して言うことを聞かないだろう、と思って、わざと怒ったようにしただけだった。

私があの凶悪顔の修ちゃんと従兄妹であるのは、皆重々承知している上に、普段は絶対にあんな口調は使わない私があんな言葉を使えば、自然と相手は大人しくなってくれる。

…という修ちゃん直伝の技だ。

何か困った時に使えと言われたのだ。


「役に立って良かったわ」

「ん?何が?」

「なんでもないわ」


私の独り言にさっちゃんは首を傾げるだけだった。

その後、何も知らない征十郎たちが練習に戻ってきたが、何も気づかれることはなく、私たちはある意味命拾いをした。

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