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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第4章 深く考えるのは止そう



「そんなに警戒しないでよ。俺と遊ばない?あ、そっちのお姉さんも一緒にどう?」


馴れ馴れしく肩に腕を回される。

その腕を振り払い、あたかもお前なんか視界に入っていません、というようにエリカさんを見た。


「エリカさん、行きましょう」

「う、うん」


私たちが歩き出すと、後ろから「ちぇ、連れねーの」と諦めたようにいう声が聞こえ、ホッと安心した息をついた。


「華澄ちゃん、強気ね…。よくあることなの?」

「頻繁に、ってわけではないんですけど。中学生になってから何度か…」


小学生の頃は一度もなかったのだが、どういうわけか、中学生になった途端に先程のように声をかけられることが多くなった。

それ故、入学当初はひとりで帰ったりしていたのだが、帰り道で声をかけられることが増えたので、征十郎に相談したところ、帰りが遅くなり外が暗くなってしまうときは征十郎や真ちゃんが家まで送ってくれるようになったのだ。

このことを修ちゃんにも相談すると、「話しかけられても絶対に答えるな」と言われ、話しかけられても無視を決め込むようにしている。おかげで、これまでは全て相手が諦めてくれ、何事にもなっていない。


「華澄ちゃんは美人だからねぇ。気を付けないとダメよ?」

「…はい。なんかすみません…」


エリカさんにも迷惑かけちゃったな…と申し訳ない気持ちになり、少し気分が落ちた。

そうこうしている内に宿泊所についた。その後は、洗濯物を乾燥機にかけたり、ミーティングなどがあり、遠征一日目を終えた。
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