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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第11章 認めてないの?



黄瀬が一軍に来て一週間。

私はいつもならきっと奴を『涼ちゃん』とでもあだ名をつけて呼ぶのだろうが、なんだかそれは癪で、『黄瀬』と呼んでいた。

そんな黄瀬は、早速レギュラーの座を狙っているのか、祥ちゃんに1on1を挑んだ。

勿論バスケを始めて日の浅い奴が祥ちゃんに勝てるわけもなく、その勝負は祥ちゃんの勝利で終わった。

が、それ以降二人の仲は決していいものではなく、何かにつけてよく練習中に喧嘩をしていた。コーチがいればその後必ずペナルティが課せられ、まだかろうじて主将の修ちゃんも時々注意はするのだが、それでも二人の喧嘩が絶えることはなかった。

そして、季節はあっという間にゴールデンウィーク直前となっていた。


「は!?二軍の試合に同伴!?このちんちくりんとッスか!?なんでッスか!?」


ゴールデンウィークの遠征を前に黄瀬はテツ君と二軍の試合に同伴することとなった。

これは勿論黄瀬にテツ君の実力を認めさせるために征十郎がコーチに進言したことによる。


「ちんちくりんだってー」

「やめてください」


黄瀬の言葉を聞いたあっくんは面白がってテツ君の頭を撫でる。


「保険なのだよ。二軍・三軍の試合でも一軍選手を数人入れるのがウチの伝統だ」


真ちゃんがこの駄犬には勿体ないほど丁寧に説明する。

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