• テキストサイズ

初 恋 ア ン ブ レ ラ

第1章   後ろの席の彼。


やっぱりあの消しゴムじゃ
ダメやったかな?

と、恐る恐る振り返れば…






渋「すまん、次も借りててえぇか?」

 「えっ、あ、はい…」



消しゴムへのクレームやなくて良かった…
と、心の中で安堵のため息をつく。










渋「まだ問題解けてへんのやったら、教えたろか?」

 「あ…いや…解く以前に、その、ですね…問題自体が…」

渋「は?」



ひぃぃぃっ!!

怖い、怖い、怖い!!

なんか無理!









 「や、何でもありません!ごめんなさい!」


慌てて前を向く。

なんでこんな怖い人の
前の席になんかなってもうたんやろ…

最近、席替えしたばかりやから
次の席替えは夏休み明けた2学期。

今は梅雨真っ最中の
夏が、まだ少し遠くに感じる6月上旬。

この席でやってけるかな…?
と、不安になり始めていた私に…









渋「問題分からんねやったら見せたんで」


なんてありがたい言葉をかけてくれた渋谷くん。

もしかしたら彼は
見かけに寄らず良い人なのかもしれない。
/ 256ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp