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ハイキュー短編詰め込み集!

第4章 及川徹 『俺だけの…』



「及川くんって思ってた感じと違うんだよね。
…もう私達別れよう?」

「そっかぁ…残念だけど。今までありがとうね。」


顔もよく覚えてない女子と
こうして別れるのはもう何回目だろう。
別に好きでもなかったから、
心にダメージなんてない。

俺がこんな事を続けてるのは…



「及川くん!!
もう!また彼女と別れたの…?
もっと女の子には優しくしてあげなきゃダメだよ…?」

「うわぁ…すいれんは相変わらず手厳しいなぁ…
そんなに言われたらフラれた及川さん泣いちゃうよ〜?」


こうやって毎回心配してくれる彼女が見たいから。


この時だけは、すいれんは俺の事だけ見てくれる。
誰にも邪魔されずに視界には俺しか映らないから。


いつかすいれんが俺に、もう誰とも付き合わないで。
って言ってくれる言葉を待ってる。

でも君が俺をそんな風に見れないって事を
俺自身が一番よく分かってる。

だから何回も何回も『偽物の恋愛』を見せて
じわじわ君の気持ちを塗り潰していって
俺を見てくれるのを願ってる



滑稽だね。



付き合った女の子とキスして
体を重ねても
顔にはずっとすいれんを重ねて…。
本当…最低だな。
きっと死んだら地獄行きだね。


ねぇすいれんは今何考えてるの?


好きな人はいる?
それが俺になる可能性はある?

キスしたらどんな顔してくれるの?
いつか俺以外の人に可愛い顔で喘ぐの?


ねぇ…俺を好きになってくれないなら…
いっそ全部壊してしまおうか…?



君の使ってるシャンプーも
好きなテレビも
聴いてる音楽も
照れると髪の毛触る癖も
お人好しで人の頼みを絶対に断れないのも

…君の事を狙ってる男が何人もいることも

全部
全部知ってるから。


全問正解のご褒美に…
俺を好きになってよ。


ねぇ…?
すいれん大好きだよ
愛しすぎて…




粉々に壊したいんだ




END



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