第37章 第36セット
*及川side*
モ「優ちゃーん!」
モ「優ーー?」
モ「優どこぉ!!!!!」
文化祭の準備が始まってから、優があちこちで呼ばれるようになった。
パタパタと走り回る姿はとても可愛らしいけど、正直面白くない。
優も授業中だからケータイが使えない分、会話が大変そうだ。
それで困ってる優を見てまた不機嫌になる。
もう少し気を遣ってやるべきなんじゃないかな。
優はお人好しだから断れないし、頼られるからその分頑張ろうとするし、そんなんじゃ身が持たないだろうに。
モ「優ちゃん!」
ほらまた呼ばれた。
モ「これなんだけど、、、」
ケータイは使えない、書くものもない。
何とか答えようとする姿は可愛らしいけど、もう我慢できない。
「優どうしたの?」
俺を見て困ったように笑う。
ペラッと紙を渡され、見てみると
『ミスコンテスト参加募集』
「出なよ。」
絶対優勝間違いない。(真顔)
即答したら腹パンされたんだけどなんで。