第31章 第30セット
孝支くんがみんなに質問攻めされている間に私のところまで徹が来た。
及「じゃ、行こうか?俺のお姫サマ?」
うわ、チャラ。
逃げようかな。
及「聞きたいこと、いーっぱいあるんだ!
大人しく来ようか?」ニコ
あ、ハイ。
大魔王の黒笑に負けて仕方なく徹に着いて行った。
徹の家に着くと、誰もいないリビングを素通りし
徹の部屋に行った。
部屋につくとぎゅっと抱きしめられる。
及「優、、、。なんで急にいなくなったのさ。」
わかってる。
徹がこんなに弱々しい声を出すときはいつも私のせいだ。
及「俺には言えなかった?そんな頼りなかった?」
今にも泣きそうな声で私に尋ねる。
及「遠くに行かないでよ、、、」
勘違い、するな。
きっと徹は“幼馴染み”として傍にいて欲しいだけだ。
コイビトとしてなんかきっと望んでない。
今のこの状況も今までも“幼馴染み”だから。
答えないかわりにいつもは高くて届かない徹の頭を撫で続けた。
落ち着いてからちょっとトイレと徹が部屋から出た隙に走って徹の家から出た。
私は何度逃げるのだろう。