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分からなくても伝われば

第5章 メンバーside


(櫻井さん)

「こんにっちわ~やあやあ君が噂の聖星ちゃん!」

 相葉さん……テンション高すぎ。と言っている自分も実は結構テンション上がっていたりするのもあって、人のことは言えないんだけれども。

「で、改めて自己紹介してもらってよろし?」

 俺がそう聞くと、律儀に正座してペコペコしながら彼女は言った。

「あ、ハイ。園田聖星と言います。訳あって孤独になっちゃったんでここに住まわしてもらうことになりました。……叔母さんの思惑で」

「あ、叔母さんの思惑なんだ」

「そうです」

 最初は普通にいい子だな~という感じで。でも、びっくりした。だってさ、この子さ……

「で、あの、自己紹介してもらえません?」

「え?」

 だってさ、俺らのこと知らないの!? ってなったんですよ。普通名前くらい知っててもよさそうなんだけど。

「ハイ?」



 ――――この子、大物だ。
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