第3章 俺の過去
さかのぼること、7年前────
オレが10歳のころ、母が万引きを犯したころだった。
俺は、あの時両親がいないことにむしゃくしゃしていた。
どうして俺は────!!!
腹が立って、気づいたら外にいた。
家政婦さんは、追ってきていない。
「俺は────」
携帯で、奴らと連絡を取り合っていた。
「今日空いてるか?」
「ああ、いつでも準備は出来るてるさ」
10歳という、幼い年齢のくせに、カッコづけて、タトゥーして、ピアスして。
そのころは、もう家なんか、一週間に行くか行かないかくらいだったな。
もちろん、家政婦さんから、毎日のように電話が入っていた。
メールなんか、受信が家政婦さんだけで200件は軽く超えていた。
だけど、俺はすべて振った。
何も、家政婦さんとは関わらなかった。