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怪盗少女幸福論

第1章 癒えない物


「......」

「......」

今、二人の間に会話がない。
ただ、風のざわめく音が無言の空間を埋める。
それだけ。

彼はただ黙って空を仰いでいる。

私は彼が寄りかかる大樹の反対側でうずくまっている。

ポツリと呟く、風。

『退屈』

と。
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