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久世くんには恋愛論を

第10章 恋愛論Ⅹ







 急に振り向いて、私に確認をとる久世に驚いた。
 な、なぜ私に聞くのですか。



「う、うん!もちろん!一緒にかき氷食べよ!」
「篠崎さんと違って、杏は食べ物ばっかりね。」


 京ちゃんの鋭いツッコミに、私の中の女子力がへたりこむ。

「きょ、京子さん、それは言わないで。」




 ふふ、っと口を押さえて笑う篠崎さんが、
「宮原さん、ありがとう」と私にお礼を言った。



 普段物静かな篠崎さんが、ひまわりのように大きく笑う。その喜びに満ちた顔は凄く可愛くって、その日恋する女子の偉大さを知った。









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