第20章 狂った果実～アランorユーリ編～

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「アラン様……抱いて…」




『ユーリ………ずっと触れたかった』




アランからの貪る様な口づけ。

舌を捩じ込まれて、

吐息を絡め捕られて。




ユーリは必死にそれに応える。




（こんなに求めてくるなんて。

アラン様って、

ホント計画通り動いてくれるよね。

なのに…

なんだろう…

俺………嬉しくなってる？）




あまりの激しさに息が出来なくて

だんだんと頭がぼうっとしてくると

アランはやっと唇を離した。




「はぁはぁ…

アラン様っ、苦しいよ…」




『悪い。

でも……無理』




アランの赤い瞳が

切ない程の熱を宿す。








『ごめんな、ユーリ。





好きなんだ…』








「え」








（『好き』？）








どきん……








その瞬間。








ユーリの胸が

これまで感じた事がないほど

激しく音を立てた。