第19章 狂った果実～シドvsルイ編～

シドは慌てて舌打ちをすると、

ニヤリと笑った。




「しょうがねえなあ、お坊っちゃんは。

これで満足か？」




『………満足？

お前に？

お前に求めてるものなんて

何もない…』




（ガーン！！

マジか！！）





「てめえ……俺をなんだと思ってる」




（どうせ

使用人程度にしか思ってねえんだろ）




『…………………下僕』




（使用人以下だった！！）




結構ショックなシド。




追い打ちをかけるように

ルイは無表情のまま告げる。








『お前は俺の下僕でしょ？』








（え？

『俺の』…？）






ぱぁぁぁぁぁ💛💛💛






その瞬間

シドの頭は

お花畑で包まれた。




『俺の下僕……』

『俺の…』

『俺の…』

『俺の…』

『俺の…』

ルイの言葉がループする。




（ああ俺って

ルイのモノだったんだ～～～💛）




そんな言葉に喜びを感じるのは

大概オカシイということに

気付きもせず

シドは幸せを噛み締めた。




と………