第9章 狂った果実～アランorレオ編～

「ひっ…おまっ、なにすん……」




『俺が…』




「は？」




『どうして俺が身代りになったか

分かる？』




「……なに？」




『おまえがジルに犯されそうになった時、

どうして助けたか………分かる？』




「知らね……俺の事……

……大切に思ってくれてるから？」




（なんか…自分で言うの恥ずかしい…

間違ってたら俺、

自意識過剰じゃねえ？）




『………半分当たりで

半分ハズレ』




「…っ///」




（うわっ！！間違ってたーー！！

マジ恥ずかしい死にたい！！）




『おまえが

ジルに抱かれるのが………嫌だった』




「…………そりゃ嫌だろうな。

実の弟が、男に抱かれるの見るのは…」




『そうじゃない。

おまえが

俺以外の誰かに穢されていくのが

嫌だった』




（は？なに言ってんだ、こいつ…）









『好き…』









「………………………は？」









レオは

吐息が触れそうなほど

顔を近づけて……

ルビーのような瞳を切なげに細めて

アランをじっと見つめた。







『好きなんだ。おまえが』







「……………………………………………………」






（はあああああああああああ

ああああああああああああ

ああああああああああああ

！？！？！？！？！？！？）