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発情期【デュラララ】

第2章 兄の天敵


いっらっしゃいませー
お二人様ですね
こちらへどうぞ

ニコニコと愛想のいい店員に案内され席へとついた

「俺がおごってあげるから好きなの頼むといいよ
ほら、メニュー」

「ありがとうございます…」

メニューを受け取ると種類豊富なケーキが目に入り、やはり甘い物は大好きなため遠慮しようと思うも迷っているとふと臨也さんと目が合った

「シズちゃんの妹だけあってやっぱり甘い物好きなんだねー」

「気にしないで好きなもの頼みなよ」

「じゃあ、チョコケーキを…」
人のいい爽やかな笑みを浮かべる相手を見ると素直に相手の好意に甘えようとチョコケーキを頼み

ケーキが来るのを待っていると、ふと臨也さんが口を開いた

「いつも逃げられるからねぇ
まさかケーキで釣れるとは思わなかったよ」

「ケーキで釣られた訳じゃ…!
助けてもらったから…」

「まあ、どっちでもいいけどねー
あぁ…そうだ、これあげるよ
妹達にあげようと思ったんだけど君の方が似合いそうだからね」

そう言うと臨也さんがポケットから可愛らしいブレスレットを取り出し差し出してきた

「可愛い…
本当にいいんですか?」

「あぁ、いいよ
ほら、つけてみなよ」

「はい!」

臨也さんにそう言われると早速私はブレスレットをつけた

「うん、なかなか似合ってるよ」
「そろそろ行こうか、シズちゃんが帰ってくる頃でしょ」

私がケーキを食べ終わったのを見計らってか言う臨也さんに私はコクっと頷いた

「そうですね
今日はホントにありがとうございました」

「そうだ、これ俺の電話番号」

「あぁ、じゃあ私のも…」

「いいよ、君のはもう知ってるから
じゃあ、また暇なときにでも話そうよ
じゃあねー」

そう言うと臨也さんはひらひらと手を振りながら帰っていってしまった
楽しそうに呟く臨也さんなど知る由もなく私も家へと歩き出した

「妹のブレスレットに盗聴器じゃ、さすがのシズちゃんも気付かないだろうな
面白いものが聞けるといいけど」


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