第12章 夜中はお腹が空くよね?
ブンちゃんが行ってしまったため、真田と二人になってしまった。
『真田さん、こんな時間にどうしたんですか?』
真田「あぁ…。少し寝付けないから部屋から出てみたんだ」
『そうなんですね…!』
真田「そういえば、お前は夕方居なかったな…」
『あ…はい…。ちょっと体調悪くて……』
真田「!……そうだったのか?大丈夫なのか…?」
『あ、大丈夫です!なんかお風呂で逆上せたというか…そんな感じなので!』
真田「そうか……それなら良かったが…風呂で溺れたりしたら大変だからな」
『心配してくれたんですか?』
真田「!いや、別に心配など…」
『やっぱり優しいですな、真田さん♪』
真田「優しくなどは……」
『真田さん真田さんっ!』
ぎゅっと真田に抱きついた。
真田「なっ!!」
『あれ?なんか顔真っ赤だよ?』
真田「い、いや、これはだな……!」
どうした、俺…
しっかりせんか!!
幸村「何か飲み物でも飲もうかな………真田?」
なんだか喉が乾いたから水でも飲もうかと一階に降りて食堂に来てみたものの…………
真田の姿が見えた。
真田の腹周りに伸びている白くて細い腕
これはすぐに名前の手だとわかった。
真田「ゆ、幸村!?」
『あ、幸村さんやっほ♪』
幸村の声に嬉しそうにひょっこり顔を出して手を振る名前。
幸村「楽しそうだね、真田」
真田「いや、名前が勝手に」
幸村「ふーん…そうなの?」
『ねぇねぇ幸村さん、どうしたの?』
こんな薄暗い食堂で真田と名前が抱き合っているのは納得行かないけど…
名前が俺に話しかけてきたから別にいいかな←単純魔王
幸村「ちょっと喉が乾いたから水でもと思ってね」
『じゃあ私が汲んであげるね!』
幸村「ほんとに?ありがとう…(微笑)」
『うん、待ってねっ!』
コップに冷蔵庫にあった水を汲んでそのまま幸村の所に持っていく。
『はいっ、どーぞ』
幸村「ありがと、名前」