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[R18]ハイキュー!!(裏短編集)

第3章 クラスのあの子 【及川 徹】




『高貴な人じゃないよ…
皆、買い被りすぎ…』

□□はなんだか寂しそうな顔をして
目線を遠くにやった。

既に暗くなっていて
鈴虫の声が妙に近くに感じた。

俺はとてもロマンチックな気持ちになった。

「買い被りすぎじゃない…
俺にとって君は…

すごく、特別なんだ…」

星が綺麗…というのと同じくらい
自然に出た言葉。

嘘偽りのない真実。

『!!』

□□はすごく驚いて
目を丸くさせて俺の顔を見る。

初めて目が合った気がする。
俺は感動した。
こんなに誰かの瞳が綺麗だと思ったのは初めてで、
ただ目が合っただけなのに
とても愛おしいと感じたのも初めてだった。

さらに感動…というか驚いたのは

『……//』

彼女の顔がみるみる
赤くなっていくこと。

か、可愛すぎる…//

そして、正気に引き戻される。
(俺、今すごいこと言った!?)

それから再び無言の時間…

「……」

5分くらい歩いただろうか、
沈黙を破ったのは
□□だった。

『………………

私にとっても…特別…//』

「!!!!///」
伏目で顔赤らめてんのは反則////

(って、待て待て落ち着け。
彼女には彼氏いるかもだろ!?)

俺は冷静に今までの行動を思い出して
「と、特別…って、
特別嫌いとかじゃないよね??」
と、聞いてみる

『……嫌いじゃ…ないけど…』

「けど?」

そしてどんどん赤くなる□□の顔。

『恥ずかしいから…
教室では…うまく話せない…//』

下を向いて顔を隠しているつもりの彼女は
耳まで真っ赤で、
本当に俺と話すのが恥ずかしそうに見える。

プツッ
(あ、もう遊びでもなんでもいい。)

俺の理性が弾きとんだ音がした。

こんな顔されて
気づいてないふりするほど
俺はお人好しじゃない。

ハイスペ男でもモデルでも芸能人でも
かかってきやがれ!
及川様がけちょんけちょんにしてくれるわ!

心の中で叫びまくって
余裕が無い俺。

「□□ってさ、俺の事…好き?」

『…………………
…………

すき…//』

(ありがとうございますっ!!!!)

俺は小さくガッツポーズをして
心の中で神様に土下座でお礼した。

「俺も!
俺も……ずっと前から好き…//」

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