第1章 出会い
桜が舞い散る中、出会ったのはとても顔立ちが綺麗な月島蒼くん。
彼の顔を見ると、きゅんと胸が音を立てた。
なんだろう?…今の私には分からなかった。
「あははは!」高々と笑い、私をいじめる。いじめる理由は、ただ、ダサいから。弱いから。キモいから。それだけ。
痛い、苦しい、逃げてしまいたい。でも、そんなことは、出来ない。
彼、南 憂くんは逃がさせてくれる人じゃない。
毎日、毎日毎日!!耐え続けた。そんな私に神様は同情したのかある日突然、
「憂!!やめてやれ。」
と、低い声が聞こえた。
顔をあげたら、目の前に居たのは、月島くんだった。
南くんは、顔をしかめながら
「………は?なんでこんな奴、助けるわけ?」
と言った。
「そいつが可哀相だから。」
と、顔色一つ変えず、私に手を差し伸べ立たせてくれた。
ふらふらな足取りの私を肩を組んで歩かせてくれた。
また…だ…。また、胸がきゅんと音を立てた…。
なんなの…?この気持ち…?