• テキストサイズ

レッテル 2

第11章 漆黒の棺桶


「なにしてんの?」

再び声が聞こえてきた。
振り向けば、ランドセルをかるった勇人君がいた。

「ちょっと訳があって……というか、なんでここにいるの?」

学校の帰り道じゃないよね?

あたしは首を傾げた。

「車がいっぱいあって邪魔だったから、ブラブラして時間潰してた。」

近くにあった小石を蹴りながら、勇人君が言った。

「そっか。」

「ていうかさ、そこの奴等って清治君がやったの?」

倒れた男達を指差す。

「うん。」

あたしは頷いた。

「へぇ…、意外と清治君て強いんだな。」

「意外ってなんだよ。バカにしてんのか?」

ジロリと清治君の目が勇人君に向いた。

「別に。」

笑う勇人君。

「………。」

清治君は無言で煙草を吸っていた。

/ 542ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp