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Dye D? 2

第37章 謎


大倉以外の仲間は、
カウンター裏の部屋で、
横山に詰め寄っていた。


安田「横ちょの秘密主義は、
ほんまにどうにかして欲しいわ」


村上「ほんまやで、
いつも俺らは振り回されてばっかりやん」


呆れる仲間に、
横山は知らん顔をして本を読み続けていた


渋谷「でも、あのグルメ記者っていってたゲストはさ、
人間の時と魔女の時と、があったって事か?」


渋谷は不思議そうに横山に聞いた。


横山「あいつは、
もう一人の自分がいる事を知らんかった。
暫く、闇の自分に操られてたんやろな。
絵の中だけでしか生きられんのやったら、
魔女は赤ん坊を手に入れられんかった。
だから、その記者ちゅう人間の精神を殺して、
そいつの人生をのっとたんや。
あの記者も、哀れな被害者や。」

それは最近の記事で、
女の死体が発見されたというモノだった。


錦戸「こいつの人生を...。」


村上「じゃあ、あの人形の家はなんやったんや?」


村上の問いかけに横山は眠そうに答えた


横山「あそこはアイツの本性が住まう家やろ。
あの人形は魔女の使い古した身体やろな。
マルを手に入れられんかったから、
人間の身体を頂くか、
人形に少しづつ魂を移しながら、
大倉の子供をひたすら待ってたんやと思うで」


丸山「ほんまに怖い敵やったね。
執着が、尋常じゃなかった。」


丸山はつぶやくように言い、小さく笑った。


渋谷「マルどなんしたんや?」


丸山「しっ」

そう言うと、
そっと目線を横山に向けて
みんなに知らせた


安田「横が眠ってる、」


安田は笑いながら言った。


村上「疲れたんやろ?寝せといてやれ」


村上と安田は静かに部屋を出て行った


渋谷「まぁ、横も安心してるって事は、
もう危険はないって事やな。
ホテルを早く直して営業を再開せんとな」


渋谷も、横山を起こさないように部屋を出た。


錦戸「早くしてくれんと、俺が飢え死にするわ」


錦戸も、笑いながら後に続いた。


丸山「本当にお疲れ様でした。」


丸山は、感謝を込め
そっと毛布をかけて部屋を出ていった。
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