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Dye D? 2

第4章 ざわめき


パソコンに向かっている私の耳に、
ノックの音が聞こえた


私が部屋のドアを開けると、
背の高い男が静かに立っていた

大倉「食事のご準備が出来ましたので」

彼はそう言って、ゆっくりと頭を下げた

私は胸が熱くなるのを感じていた

「あ、ありがとうございます」

そう言ってパソコンを閉じた

すると彼は、その私の様子を見て


大倉「お仕事ですか?」

優しい声で聞いた。

私は自分の頬が熱くなるのを感じながら

「いえ、趣味のブログです」

笑いながら答えて、彼の側に近寄った

彼は、私が自分の前に来るのを確認すると
案内を始めた

他の男たちも男前だったが

この人の男前さは何だろう……

ネットの噂も本当だったのかも、と私は思った

「えっと...、あの…」

私が声を掛けると、彼は歩きながら振り向いた

私の鼓動が早くなる

大倉「はい、どうされました?」

私は、彼に見つめられているだけで
なんだか恥ずかしかったが
勇気を出して聞いてみた

「このホテルの従業員で、女の方はいませんか?」

その言葉に、彼の顔色が変わった

私は彼の顔を見つめながら続けた

「綺麗なロザリオを持っていて、
去年にこの山で行方不明になったそうなんです...」

彼は顔色を変えずに私を見ていた

大倉「それは、御心配ですね、
当ホテルにはいらしておりませんね...」


そう私に告げると、
何事もなかったかのように、前を向いて歩き続けた

私は彼の後ろ姿を見つめて、

「そうですか、ここに来た時に黒いフードとコートを着た女性に案内されて、入って来たんですが...」

私は確信してた、
私の捜してた人は、あのコートの女だと

彼は、その言葉を聞き、振り向いて優しく微笑んだ

大倉「彼女は、私の恋人なんです..
.時々 ホテルの仕事を手伝ってくれてまして」

「そ、そうなんですか....」

私は、
自分の捜してる人と違ったショックより
別の事に落ち込んでいるような気がした。

彼は、私を見て微笑み

大倉「さて、到着致しました、どうぞこちらへお座り下さい」

部屋のドアを開けて、私を迎え入れてくれた。
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