第14章 ＊オリジナル短編＊

宇佐見side


「ねぇ、竜馬ー」

「な、なんだよ………宇佐見」

「今、どこ住んでんのー？」

私は引っ越してしまったから、竜馬がどこに住んでるのかわかんない

ずーっと聞きたかったんだよねぇ

「昔と変わんねぇぞ？」

「どこに住んでたっけ…私、また引っ越したんだよねぇ、近くだったらいいなぁ…あっそーだ、今日の放課後遊びに行ってもいい？？おばさんにも挨拶したいし…」

「こ、来なくていいから！」

なぜか即効で断られた


「な、なんで…？」


「宇佐見が来たら…おふくろがうるせぇから…」

「…そっかぁ…」


だよなぁ……やっぱ迷惑だよなぁ…

私があからさまに落ち込んでると

「…でも、今日はおふくろ帰ってこねぇから…」

「行ってもいいの⁉︎」

「言っとくけど、なんも変わっちゃいねぇからな？」

「うん！あ、でもおばさんいないから挨拶…できないや…」


…仕方ない、今日は諦めるか

「…来れば？」

「なんで？おばさんいないのに？」

「ちょうど、お前に渡したいものあったし」

？渡したいもの？

「お？なんだなんだ？ラブレターか？？」

私がそう言うと

「はぁ？んなわけねぇだろ」

すっごい嫌な顔されたw


「じゃ、一緒に帰ろうか」

「は⁉︎なんでだよ！」

なんでってなんで？

「なんで？」

「聞き返すな！俺が聞いてんだよ！」

「だって行くとこ同じなのになんで別々なの？か弱い女の子を一人で帰らす気ぃ？」

ぶりっ子ポーズでやってみる

こういうの意外と憧れだったりする

「か弱くなんてねぇだろ、お前、昔から強かったじゃん」

「強い？私が？」

「例えば…いや、なんでもねぇ」