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青春のノスタルジー

第2章 逃亡者


二人の間に沈黙が流れた....

あっさりと認められて、私は言葉を失なってた...


渋谷「なんやねん、俺が渋谷すばるやったら、公園におったらあかんのか?」

少し怒ってるのだろか?

「ごめんなさい、そうじゃなくて....」

彼の顔が怖かった...

渋谷「なんや?ハッキリ言えよ..」

渋谷は私の顔を覗いてきた。


近くで見る彼は、やはり男前だった。

急に胸が熱くなってきた。


「あの...その、普通にいたから....」

私の言葉に、彼はキョトンとした顔をし
笑いだした。

渋谷「なんやねん、俺らだって普通やし」

渋谷は笑い続けていた。
私たちの姿に、周りが注目しだした。


渋谷「やべっ、行くで」

渋谷は歩きだした。

「えっ、えっ、ちょ、なに?」

私は焦っていた。

渋谷「早く、来い!行くぞ、見つかるとヤバイからな」

彼の声に、私は着いて歩いていた。



「....あの、何処に行くんですか?」

前をスタスタ歩く、彼に言ってみた。
すると、彼の足がピタッと止まった。

渋谷「俺、行くとこあらへんわ」

「えっ?」

渋谷「俺、行くとこなかったんやわ..」

彼は笑いながら言った。

「...あの、そのどうして...」

私は不思議そうに聞いた。

彼は、空を見ながら口を静かに開いた。

渋谷「俺...逃げ出して来てん、全てから...」

夕日と彼の悲しそうな姿が重なり、私の胸を埋めていった。

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