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青春のノスタルジー

第11章 私の心


朝、彼は私の顔を見て大爆笑していた。

「す、すばるさん、、」

私はイライラしていた。

渋谷「いやぁ、すげーな、あかん、腹が痛い」

彼は、笑いながら泣いていた。

「これ、すばるさんが...私の鼻をつまんだせいなんですが...」

朝になって、私の鼻は
みごとに腫れて真っ赤になっていたんです。

それを、彼は一人でウケて笑い転げていたのです。

渋谷「いやぁ、そんなんになるとはな、すまん」


いやいや、反省してない!絶対に!


「これじゃ、仕事に行けないよ....」

鏡を見る私に彼は笑いながら言った。

渋谷「ほんなら、一緒にさぼりやな」

なぜかその言葉にドキッとしてしまった。

彼から、
一緒にいる事を誘われた気持ちになったのだ。

ダメだ、ここで調子に乗ったら絶対に落とされる。
この男はいつもそうだし...。

私は静かに首を振った。

その様子を見ていた彼は、私に近づいて来た。

渋谷「今日は、俺と同じ時間を過ごさへん?」


真剣な顔で私を見つめながら言った。

し、渋谷さん!!!!

その顔は反則です!!!!

「.....は、はぃ..」

小さく頷く私を前にし、彼は


渋谷「よし、これで昼飯も大丈夫や!」

くそぉーっ、この男は!!!!

騙された自分にも腹が立つが、
惚れた者の負けなので
私は、会社に嘘をついて休んだのでした。


「はぁ、これじゃ外にも行けないし....」

落ち込む私に彼は、笑いながら言った。

渋谷「俺がマスク買って来たろか?
そしたら、二人で出掛けられるやろ?」

「えっ?」

すばるさん、今、さらっと素敵な事を言いませんでしたか?
二人で出掛ける?
それって....

どきまぎしてる私の前に彼の手が伸びる。

渋谷「お金、俺、持ってないから」

あっ、そうでした...

私は、またお金を渡すと彼はコンビニに行ってくれた。


彼は優しいのかなぁ?

優しいよね、やっぱり.....

自分しだいで奇跡って起こるんですか?

すばるさんと、こんな私でも.....


私は鏡を見た。


あるわけない.....

鼻の腫れ上がった、こんなつまらない女に
恋する男など
何処にいると言うんだろうか...

私は大きなため息をついていた。
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