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The Way【黒子のバスケ】

第9章 W・C


倒されても、何度でも起き上がる。
それこそ、不撓不屈の精神というものだ。


ボールマンは洛山。3Pラインからシュートモーションに入った。何とかうたせまいと、高尾はジャンプした。


「待て高尾!!!」


が、それはフェイク。
すぐに身を低くしてそこからシュートを放ったその時、落ちてくる高尾と体がぶつかった。
それを見逃さなかった審判は高尾にファウルの判定。
バスケットカウントをとられた。
3Pラインから放たれたシュートは見事にリングの中をすり抜けていった。まさに、4点もののシュートだ。
そして、きっちりとフリースローも決める。


その後も洛山の攻撃は止まらなかった。
でも、まだ完全に諦めたわけではない。

秀徳ゴール近くで、緑間と赤司の1on1、ボールマンは赤司だ。


「終わりだ、真太郎」


止めようとしても、焦りで止められない。
またアンクルブレイクで緑間は後ろに尻もちをついた。
赤司は秀徳ゴール目掛けてシュート体勢、歯を食いしばった。


ここで、終わるわけにはいかない。
努力を無駄にしてはいけない。



「赤司ぃぃ!!」


「…改めて敬意を表する。真太郎…そして秀徳高校。最後まで誰一人闘士を失わなかった……だが」



緑間は再度起き上がり、ボールに手を伸ばした。


「真ちゃん!!!」


あと3秒。
誰もが息を呑んでその様子を見守っている。
心結は叫んだ。



「届かない」


緑間の手は、ボールには届かなかった。


緑間の手を掠ることなくシュートされたボールは、秀徳ゴールへと吸い込まれ、それと同時に試合終了のブザーが鳴った。



「…………………っ」




「試合終了ーーー!!」




86対70で、洛山高校が勝利した。



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