第2章 親愛。信愛。
「あかりさん、早くしてくんない?」
「なによー!そんなに急かさなくたっていいでしょー?」
先日約束した通り、
兄貴の彼女のあかりさんとプレゼントを買いに出ていた。
「一つ選ぶのに何時間かかってんの。」
「なによー、そういうヒロトくんだってー、
しってるんだからね!」
「なにをだよ。」
変なこといわねぇよな?
たまに突拍子もないこと言い出すんだから。
「さっき!誰かのプレゼント選んでたでしょ!!!」
「ぶっ!!!!な、なんで知って!!」
そう、俺は、未だに希望を捨てずに
誰かのためのプレゼントを選んでいる。
それはもちろん、
「マユミさん?」
マユミだ。